この日もフライトには厳しい予報が…
昨日の3位武貞、6位日比野、13位宮手がフライトを諦めゴールである紀の川ランディングを
直接目指した。
残りの17人は一路葛城TOに向けてハイクアップを始める。初日ゴールの山崎、永井も大会
を盛り上げるためにとフライトをチョイスした!
しかし途中で山崎が悩み始め、「このままでは武貞に…」とフライトを諦めゴールに向けて走り
始めた。勝つためには仕方のない選択ではあったが、これで優勝はほぼ山崎で決定的となり
「これで大会も結果は見えてしまった…」と少し寂しい感じもした。
歩みを止めない選手たち。どれくらい登っただろうか、ふと振り返った時に目を疑った。
なんと山崎が戻ってきていたのである。そして「俺は飛びたいんだ、飛んで勝ちたいんだ」と
言ったのである。我々は男山崎の心意気を見た。

何があっても止まらない、あと一歩、もう一歩
             時間がある限り歩き続けるのみ

ここでは書ききれない、リザルトでは伝わらないドラマがあった。
優勝だけではない、誰かに勝ちたいだけではない、自分との戦いがここにあった。
今大会、両日コンディションは良くならなかった。
しかし、だからこそ意地と意地とがぶつかり合い参加選手20人分の熱いドラマが生まれたの
だろう。
この大会を企画開催できたことに感謝し、いつの日かもう一度この戦いに立ち会いたいと願い
レポートとします。
選手の皆様ありがとう&お疲れ様でした。

俺は飛んで勝つぜ!!

Day2

爽やかな空に包まれて目覚めたテント村。
昨日の激闘で体中は既にボロボロだが、こんなにも清々しい朝を迎える事ができるのは
やはりこの競技の素晴らしさだろうか!?

ゴールに用意されたスカイレンジャー関西のお祭り騒ぎのような宴は
疲れきった選手を癒してくれたに違いない。

この後、龍門がソアラブルになることは無かった…
龍門組は次々とフライトしゴールへ向けて動き出した、既に寺山から走り出した選手との差は詰めようが
無いほどに広がっていたが、しかし諦める選手は一人もいない。
最後の1秒まで全選手が諦めることなく歩き続けた。
成山は1人リフライトに賭け再度ハイクアップするものの、またしてもぶっ飛び…笑いを誘った!

寺山をチョイスした選手はハイクアップ後直ぐに
フライトし一歩づつ、しかし確実にゴールへ向けて
駒を進める。その頃、龍門ではコンディションが
上がるのを今か、今かと待ち続けるが…

週末ごとに天気が崩れる悪い周期を吹き飛ばし、青天で迎えた紀の川フライトパーク。
この時期にしては暑すぎるのが気になるが、終日北絡みの予報でもあり期待に胸を膨らませる選手たち。
スタートへのカウントダウンが始まる10、9、8… 応援に駆け付けた方々の声援を受けながらゲート
オープンと同時に一斉に飛び出した選手たちは、最初のターンポイントの寺山TOを目指す。
フライトで一気に駒を進めるのか、自分の足と体力を信じてハイクを選ぶかの選択が鍵となる!
多くの選手はコンディションが上がることを疑わず龍門へのハイクアップをチョイス。
大会前からその人間離れした体力が噂になっていたスカ朝チームの山崎、永井は葛城までの50kmを
走りきるべく躊躇なく寺山をチョイス。日比野、竹村、尾崎、井川もそれに続いた。

何が選手を奮い立たせるのか!
満身創痍のその体で歩みを止めることなく歩き続ける選手たち。
勝敗だけではない、限界を越えて己と戦った者だけが得ることのできる何かがきっとある。

この日、表彰台の待つゴールにたどり着けたのは武貞、宮手の2名のみ。
男のプライドと飛ぶという夢をみた山崎は意地の力走を続けゴールまで僅か2km程
まで迫ってたがタイムアップとなり3位でフィニッシュ。
初日完走の永井も残り13km地点まで迫っていた。

雲が沸きだした葛城テイクでは早々に着いた若山、山崎、長島、永井、呉本、
松原、入山が素早くテイクオフに成功、その後テイクは雲中となってしまい遅
れて到着した選手は暫しの風待ちを余儀なくされた。
その後晴れ間が出始め、残った和田、伊藤、森、尾崎、羽毛田、井川、上村
横堀、竹村、成山も次々とテイクオフしゴールである紀の川を目指した。

結果この日はスカ朝チームの山崎、永井がゴールにたどり着き、待ち侘びていたスタッフに感動を与えた。
そして寺山からのハイクを選んだ竹村、尾崎、日比野、井川が揃って上位に顔を連ね、龍門をチョイスした
選手の中では武貞が意地を見せ3位に食い込んだ。

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